2018年度 第4回 日本臨床歯科医学会東北支部学術大会報告
日本臨床歯科医学会東北支部は、平成31年3月10日(日)宮城県歯科医師会館にて東京SJCD副会長・代官山アドレス歯科 大河雅之先生をお招きし、学術大会を開催した。
■一般公演 シュンデンタルクリニック 鎌田 俊先生 【座長 守 篤彦】
「当院における根管治療」
麻酔科に10年在籍した後開業したが、SJCDと出会いエンドの重要性を思いUCLAのエンドコースを受講した。
キーはPATENCY FILING 小さな番手のファイルをあえて根尖より突き出す。8番ファイルを3mm突き出すと直径0.06mm太くなり、15番相当のファイルになる。またKファイルは25番以上湾曲根を追随できず、Ni-Tiファイルを使う。
根管口側2/3はゲーツで根尖側1/3をNi-Tiで拡大する。またANTI-CURVATURU FILING 内湾側がパーフォレーションしやすい事から根管口を外側に展開させる。
【大河先生のコメント】
衛生士さんもマイクロを使っていることは素晴らしいと思う。
今東京では「マイクロスコープ使ってますか?」という問い合わせが来る。
■教育講演 代官山アドレス歯科 大河 雅之先生 【座長 守 篤彦】
「MI Esthetic(審美修復治療の最前線)」
Restorative Update
・MI Esthetics
・MICROSCOPE
・FACIALLY GENERATED TREATMENT PLANNING
・DIGITAL DENTISTRY
今SJCDは若いリーダーも育ってきており、前の鎌田先生のようにティーチして情報をシェアすることはひいては患者さんの健康につながることと思う。
10年くらいMIの話をしており、マイクロベニアコース当初は参加者も少なかったが、今年3回開催ウエイティングで盛況である。2002年 Pascal Magne先生著のBONDED PORCELAIN RESTORATIONSを擦り切れる、4~5にばらけるまで熟読し、以前はフルクラウンで対応していた破折、無髄歯をMIで修復するようになった。
前歯は咬耗するとすぐたわみのある象牙質が露出するので、エナメル質の辺縁隆線を保存することは歯牙破折のコントロールになる。
・べニアの症例として、Mock Upした模型をREVEAL Clear Matrix(モリムラ)を使い光重合で印象し、これを口腔内でダイレクトMock Up 患者さんからOK得てからシリコンインデックスとり支台歯形成。
・デジタルをどのように応用するかは、CERECをセミデジタルでの応用として、Mock Upした模型をスキャンしリダクションガイドで予備的削合。
各個トレーにREVEALを使い、今度はREVEALだけ取り出しダイレクトMock Up。形成後インターオーラルスキャン(0.3~0.4mmのセパレーションがあるとスキャン可)しレジンブロックにてプロビジョナル。
・Dental Erosion 上顎前歯舌側にも欠損が及んでいる症例は、臼歯部のオーバーレイを入れて咬合挙上し、前歯部は唇側舌側サンドイッチべニアのファイナル。
・PLANE SYSTEMを使った症例として、デジタルデータをマッチングし、顔貌、口腔内をコンピューター上の咬合器に付着し、ミリング 前歯部唇側べニアのファイナル。
いつもながらとても文章では書き表せない息をのむような画像、最後の症例は世界に出す予定との事。大河先生は同じ東北出身として誇らしく、大リーグでは「ビッグフライ大谷さん」だが歯科インターナショナルでは「ビッグジョブ大河さん」でしょう!!