「日本臨床歯科医学会プレコングレスシンポジウム」
さる7月17日(土)~17日(日)、高知県高知市文化プラザかるぽーとにて、第6回S.J.C.D.インターナショナル合同例会が開催されました。
(開催支部 四国S.J.C.D. 大会長 岸本 省三先生)
全国12支部から477名、賛助会員130名、計607名が南国土佐に参集した。
東北S.J.C.D.は最近若い先生が増えてきたので、簡単に合同例会について説明します。
合同例会とは、2年に一度各支部もちまわりで開催し、全国12支部の代表15名(東京、大阪、福岡は2名)によるケースプレゼンテーションが行われます。
20分の発表後、10分間の活発なディスカッションが行われます。症例により、コンベンショナルレストレーション、審美修復治療、インプラント治療の3つのセッションにわかれております。第1回大会の北海道から順に熊本、東北、福岡、新潟支部と続き、今回は四国開催でした。
オープニングセレモニーでは、和太鼓の演奏の後、坂本龍馬に扮した山﨑長郎会長が舞台下からせり上がって登場し、会場からはどよめきが起こり、皆一斉に写真を撮っていました。
開会式の冒頭、午前中に行われたインターナショナルの総会で決定された報告がありました。それはS.J.C.D.インターナショナルは更なる発展及び継続を目指して、学会設立(日本歯科臨床歯科医学会)へと順次移行していくという事でした。報告の後、山﨑会長、本多正明副会長による、学会設立の主旨説明が行われました。会員も現在2,000名になるほどで、スタディーグループの40年の輝かしい歴史を永続的に継承し、更に発展させうる手法を模索し、検討した結果、学会への移行が最もふさわしいとの結論に至ったと話されました。その為、今回の合同例会は、日本臨床歯科医学会プレコングレスシンポジウムという位置付けされ、最初の記念すべき大会となりました。
以下に演者名とタイトルを記します。尚、詳細は後日、合同例会症例集として、編集される予定ですので、そちらを読んでいただければと思います。
コンベンショナルレストレーション
「顆頭を考慮した咬合挙上」
(北陸S.J.C.D. 安立圭志先生)
「顎関節症状を伴う下顎左側偏位症例に対して補綴的に治療を行った一症例」
(東北S.J.C.D. 守 篤彦先生)
「Comprehensive Treatment Planning of Debilitated Dentintions」
(東京S.J.C.D. 構 義徳先生)
「前歯部クロスバイト症例に対する咬合再構成の一例」
(北海道S.J.C.D. 山岡 義孝先生)
「The management for The Complex Prosthesis on Severe Periodontitis Patient with TypeⅡ Diabetes.」
(新潟S.J.C.D. 村田 雅史先生)
審美修復治療
「咬合再編成~顎位トゥースポジションに着眼して~」
(京都S.J.C.D. 土井 守雄先生)
「中等度~重度酸蝕症に対する病因とそれに基づく治療介入の時期と低侵襲な治療計画」
(名古屋S.J.C.D. 吉木 雄一朗先生)
「修復治療の目的を達成するためのプロビジョナルレストレーションの重要性~4つのガイドラインと治療ゴール~」
(大阪S.J.C.D. 上野 貴士先生)
「外科的・補綴的手法を駆使した審美的な歯肉ラインの構築~プラスティックサージェリーとサブジンジバルカントゥアーの調整~」
(広島S.J.C.D. 小田 師巳先生)
「Life Changing Dentistry」
(福岡S.J.C.D. 徳田 将典先生)
インプラント治療
「Managing Congenitally Missing Lateral Incisor,using the Implant and Orthodontia」
(福岡S.J.C.D. 名取 徹先生)
「Prosthetic procedure of fixed Implant-supported Prostheses in the edentulous Maxilla-A case report」
(東京S.J.C.D. 山﨑 治先生)
「ヘビーブラキサーにインプラントを用いた咬合再構成(遊離端欠損における補綴のLongevity)」
(大阪S.J.C.D. 勝部 義明先生)
「自家歯牙移植の長期経過症例から歯根膜の重要性を考える」
(熊本S.J.C.D. 佐藤 俊一郎先生)
「ヘビーブラキサーの咬合安定を目指して(四国S.J.C.D.ステップアップコース受講と並行して補綴処置を行った一症例)」
(四国S.J.C.D. 金崎 伸幸先生)
発表では、S.J.C.D.コンセプトにのっとり、審美修復のみならず、近年注目されている、酸蝕症、ブラキシズム、咬合再構成といったケースもみられ、活発なディスカッションが繰り広げられました。審査員の先生方達も、レベルが上がってきてるし、プレゼンの仕方も上手くなっていると話されてました。
どの演者も、やはり、審査・診断に時間をかけ、綿密な治療計画と立てているなと、改めて感じました。
発表終了後、表彰式が行われましたが、アワードは、
第1位 山﨑 治先生(東京S.J.C.D.)
第2位 構 義徳先生(東京S.J.C.D.)
第3位 徳田 将典先生(福岡S.J.C.D.)
特別賞(第4位) 小田 師巳先生(広島S.J.C.D.)
という結果でした。
東北S.J.C.D.代表の守先生は、1日目の2番目の発表でした。
私は前日の金曜日から、守先生と一緒でしたが、すでに緊張した様子で、前日もあまり寝付けなかった様ですが、無事に発表を終える事ができました。
菊池会長のお知り合いの先生からは難しい症例をよくまとめている、頑張っているねなどの評価をいただいたそうです。
守先生、本当にお疲れ様でした。
今回、東北からの参加者が少なかったので、ぜひ、2年後の2018年には金沢で開催されますので、みんなで参加しましょう。
横山 大助 記